介護スタッフを毎週のように求人募集している病院や老人福祉施設や介護事業所。それも同じ所ばかり。

　ハローワークに行かなくても、沖縄タイムスの毎週月曜日に掲載されている求人情報『ぱっしょん』を見れば一目瞭然だ。

　新聞は日常の報道だけでなく、広告記事なども掲載されている。読者には当然だが、ありとあらゆる面に目を通していく。

　僕は母ちゃんを自宅介護だけでなく、入院先でも付き添いをしていた。医療法人の病院や介護事業所には、現在でも動向が気になる。お世話になった看護スタッフは相変わらず病棟の現場で仕事しているのだろうか。

　離職率が高い職業とは知っているけど、求人情報面を見る限り、入れ替わりは相当激しそうだ。激しいのは低賃金だけではないと思う。

　現場を奔走するスタッフと、数字だけを追い求める経営者側との間には埋められない深い溝があるとみている。

　看護スタッフの入れ替わりは、一般の人にはわからない。しかし、毎週のように求人募集をする経営者側は世間の目を気にしないのだろうか。

　理解し難い光景も目につく。国道や県道沿いにあるデイサービスのガラス窓には『介護福祉士 ヘルパー募集』と書かかれた広告も年中みかける。経営者はイメージが悪いと感じないのだろうか。

　僕の母ちゃんが健在だと想定。こんな年中募集のデイサービスなら、料金無料でも遠慮をする。お金を逆に上げると言われても、恐ろし過ぎて世話にはなりたくない。

　厚生労働省は、介護保険での報酬改定を厳しくしてほしい。安易な発想で金儲けを考える経営者側の現場実態を調査した上に、取り締まりも強化してほしい。

　毎週のように求人募集をしているところは要注意だ。シンポジウムの取材でしか実態把握できない、学芸部くらし報道班の記者たちは求人情報面に目を通してくれ。

　今どき時給650円前後の賃金。ボーナスなし。僕なら、そんな条件で正職員にはなりたくもない。